はじめに
登山の三種の神器なんて言葉があるけれど、登山靴はそのひとつ。
いや、ぶっちゃけ「いちばん重要」と言ってもいいと思っている。
この記事は、
- はじめて“ちゃんとした”登山靴を買いたい
- ミドルカットって実際どうなの? ローカット・ハイカットとの違いが知りたい
- LOWA メリーナ愛用者で、「次の一足」を考え始めている
そんな人に向けて書いている。
結論から言うと、
- 最初の一足にはミドルカットがちょうどいい
- LOWA メリーナは「日本人向けラスト×堅牢さ」が光る名相棒だった
- そして今は、Renegade EVO / Tahoe Pro II / Ticam シリーズが現実的な後継候補になる
そのあたりを、足元の実感ベースでまとめておきたい。
この記事でわかること
- 最初の登山靴にミドルカットをすすめる理由
- ミドルカットのメリット/デメリット
- LOWA メリーナを3年超履いて感じたこと
- メリーナ廃盤後の、LOWA現行モデルからの乗り換え候補3足
イタリアの洒落た靴が並ぶ山道で
近年、イタリア製の洒落た登山靴をよく見かけるようになった。
鮮やかな配色、軽やかなデザイン。
山小屋や稜線で、それらを履く登山者の足元がやけに映えて見える。
そんな中で、私が選び、今も履き続けているのは──
**ドイツの老舗「ローバー(LOWA)」**の登山靴だ。
創業は1923年。
百年を超える歴史の中で、多くの登山者たちの歩みを支えてきたことだろう。
いま自分の足元にその技術と伝統があると思うと、不思議と背筋が伸びる。
最初の登山靴には、ミドルカットがちょうどいい
登山靴選びに迷ったとき、最初の一足としておすすめしたいのが「ミドルカット」タイプだ。
理由はシンプルで、汎用性が高いからである。
日帰りハイクから小屋泊縦走、時には軽めのテント泊まで、幅広く対応してくれる。
ローカットほど軽快ではないが、頼りないわけでもない。
ハイカットほどガチではないが、過剰でもない。
ローカットの「軽さ」と
ハイカットの「安心感」の、ちょうど中間。
“無難”というより、「山を選ばない」立ち位置にいるのがミドルカットだと思っている。
足首を支え、疲れをやわらげる
ミドルカットの登山靴は、足首をしっかりとホールドしてくれる。
これによって、地面を「点」ではなく「面」で捉える感覚が強まり、結果として安定感が増す。
さらに、
- 足首まわりの関節や筋肉が、不要にぐにゃぐにゃ動かない
- ねじれ・横ぶれを抑えてくれる
このおかげで、長時間歩いても疲労がたまりにくいという利点もある。
ハイカットほどの剛性や重厚さはないが、
一般的な無雪期の山行においては、むしろこの「ちょうどよさ」が頼もしい。
いわば、平均点を安定して出してくれる万能型。
それがミドルカット登山靴の強みだ。
ミドルカットの短所についても触れておこう
正直、ミドルカットの弱点はそこまで多くはない。
ただし、いくつか気になる点を挙げるとすれば──
- 蒸れやすい(特に夏場や連泊時)
- 脱ぎ履きがやや面倒(ローカットのようにはいかない)
- 内部が濡れると乾きにくい
こうした点はあるものの、致命的な欠点とは言えず、
少し意識して対処すれば気にならなくなる範囲だ。
ローバー・メリーナという相棒
私が選んだのは、ローバーの**「メリーナ(Merina)」**というモデル。
落ち着いたデザインに、堅牢で確かなつくり。
足を通すたび、百年の歴史とドイツ職人の手仕事を感じる。
さらにこの靴は**WXL木型(ラスト)**を採用しており、
甲高・幅広の足にもフィットしやすい設計となっている。
日本人にとっては非常にありがたい仕様だと感じる。
登山靴のフィット感は、安全性と快適性の要である。
合わない靴は、どんなスペックでも信頼には変わらない。
道具は、使い続けることで相棒になる。
メリーナはその名のとおり、私の歩みを静かに支える存在となった。
季節をまたぎ、いくつもの山を共に歩いてきた今でも、
靴紐を結ぶたびに「これでいい」と思わせてくれる。
まとめ
- 最初の登山靴には、ミドルカットが万能
- 安定感と歩きやすさ、どちらも妥協しない選択肢
- 短所はあるが、対応可能な範囲にとどまる
- ローバー・メリーナはWXL木型で足に優しく、長く付き合える一足
いまはもう、国内ではほとんど見かけなくなったメリーナ。
それでも、足元に残る感触ははっきりしている。
「ミドルカットの一足が、山との距離を一段近づけてくれる。」
僕にとってのメリーナは、そんな靴だった。
LOWA メリーナ廃盤にどう対応するか
日本人足向けラスト採用のメンズ登山靴3選
かつて「日本人の足に合う革ブーツ」として人気だった LOWA メリーナ(Melina)。
しかし現在、国内正規ラインからはほぼ姿を消しており、在庫限りの販売が中心になっている。
そこでここからは、メリーナ愛用者が安心して履き替えられる
幅広ラスト(WXL / Japan Fit)採用の現行メンズモデル 3足
を静かにピックアップしておきたい。
どれも GORE-TEX 防水を備え、縦走や悪天候にも対応できる実力派だ
LOWA Renegade EVO GTX Mid
特徴と強み
- 25年以上のロングセラー。
- Vibram Evoソール+GORE-TEXで全天候対応。
- PU+MONOWRAP構造で軽さと安定感を両立。
- 標準ラストに加えて Wide(幅広) を選べ、日本人の足にフィット。
- EVO は縫い目削減&新アウトソールなどアップデート版。
想定用途
低山から富士山クラスまでの無雪期ハイキング、縦走、街〜山の兼用まで幅広く対応。
LOWA Tahoe Pro II GTX(WXL + Japan Fit)
特徴と強み
- WXLラスト+Japan Fit で幅広・甲高の足にしっかり対応。
- フルレザー仕様で耐久性が高く、長年の縦走に向く。
- GORE-TEX内蔵、防水透湿性に優れる。
- Vibram Masaiソール採用でグリップと耐久のバランスが良い。
想定用途
長期縦走・悪天候・荷物の多い山行など、ハードな条件を想定した登山。
LOWA Ticam II GTX WXL / Ticam EVO GTX WXL
特徴と強み
- WXL(幅広)ラスト を標準採用。
- Vibram AppTrail(II)または ALPTRAC NUMEN(EVO)ソールで重荷・岩稜でも高いグリップと安定性。
- 片足約820 g(UK8)前後と、このクラスでは軽量。
- GORE-TEXで全天候対応。
想定用途
テント泊縦走や岩稜帯を含む本格縦走。重荷を背負う長期山行に最適。
メリーナは、今や国内の正規ルートではほとんど姿を見ない。
それでも Renegade / Tahoe Pro II / Ticam II(EVO) は、
日本人の足に合いやすいラストと GORE-TEX の防水、長く履くための堅牢さを備えている。
次の一足を探すなら、ここから静かに選ぶのも悪くない──。
孤岳調べ、ひとつの道しるべとして。
もう一つの選択肢
🥾アルトラ ティンプ4
軽やかに進む、自由なローカット|詳細記事へ



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