ユニットギタリストのエフェクターボード構成|ストラト×Blues Juniorで組む6台の実戦ボード

ギター機材

はじめに

これはバンドではなく、アコギとエレキのユニットで活動している自分の、「ギター1本で空気を変える」ための足元の記録。

このボードを紹介する理由は明白。機材というより、これは自分の“演奏哲学”そのものだから。

ユニットというミニマルな編成だからこそ、エレキ1本に託される役割は広く深い。

ただ音を出すだけではなく、空気感・抑揚・ノリ・厚み──それらを自分のタッチとこのボードで表現する。そんな美学で組み上げた構成を、ぜひ覗いてほしい。

※単独ギタリスト/小編成ユニットで、ストラト+Fender系アンプ+少数精鋭のボード構成を知りたい人向けの記事です。

現在のボード全体

ギター:Fender American Vintage Stratocaster(2000年代)
アンプ:Fender Blues Junior 50th Anniversary

《シグナルチェイン》
Strat →
BOSS BP-1W →
Way Huge Conspiracy Theory →
Seymour Duncan 805 →
BOSS CE-2W →
Anasounds Utopia →
BOSS TU-2 →
Blues Junior

◆ ボード構成(ギター → アンプ)

BOSS BP-1W(バッファ/ブースター)

信号の入口であり、音の土台。
常時ONでボリュームはMAX、ゲインは0。
ただ“整える”だけで、音は太さと抜けを取り戻す。
ブーストではなく、芯をまっすぐに立たせる道具。
──音を始める前に、まず置く一台。

俺の設定→「CEモード/ヴィンテージ、Volume MAX、Gain 0で常時オン」

🎸芯を灯してくれた一台|boss bp-1wの詳細へ


Way Huge Conspiracy Theory(klon系OD)

太さとヌケを同時に押し出す、黄金比のドライブ。
ローミッドの粘りがコードを支え、輪郭の鋭さがリードを際立たせる。
アコギと絡むリードや、クリーンブーストを超えた“前へ出る音”を作る時に真価を発揮。
──klon定番を、攻めて使う。

俺の設定→「Gain 10時前後、Treble 12時、Output 12時/805前段で使用」

🎸Klon系の核心|Way Huge Conspiracy Theoryの詳細へ


Seymour Duncan 805(EQ付きOD)

メインの歪み。
TS寄りの甘いドライブから、素直なクランチまでEQで自在に作れる。
ギターのボリュームだけで、クリーンからミッド感のあるリードトーンへシームレスに変化。
──1台で2役をこなす、表現幅のコア。

俺の設定→「Drive 9〜10時、Level 12時、Bass・Mid・Trebleは12時を基準にギターとアンプで微調整」

🎸万能モダンTS系の現実解|Seymour Duncan 805の詳細へ


BOSS CE-2W(コーラス)

わずかな揺らぎで、コードを“滲ませる”存在。
強調はしない。深めずにかけるだけで、音の奥行きが変わる。
単なるコーラスというより、空気に溶かすためのブレンド

俺の設定→「CE-1モード、Rate 10時、Depth 2時くらいの“薄がけ”」

🎸コードの隙間に、空気系の核心|BOSS CE-2Wの詳細へ


Anasounds Utopia(ディレイ)

デジタルでもアナログでもない、浮遊する残響。
フレーズの後ろに“気配”を置き、ソロをバンドのように広げる。
──音の余白に、立体感を生む一滴。

俺の設定→「Mix 10時、Rpt 9時、Dly 9時で馴染ませる」


BOSS TU-2(チューナー/バッファ)

ボードの終着点。
チューナーでありながら、信号を締める最後の関所。
電源供給1系統を担いつつ、全体の位相を安定させる。
地味だが、最後にこれがあるかないかで全体の輪郭が変わる

俺の用途→「最後段のチューナー兼バッファ/電源供給ハブ」

◆ このボードの組み方の意図

自分のユニットでは、相棒がアコースティックでポップスや歌モノ中心。

その中でエレキができることは、派手さではなく“色の濃淡”を出すことだ。

中域に表情をつけ、わずかな揺れと空間で1本のギターが何役もこなす。

足元の機材は、それを邪魔せず、むしろ背中を押してくれるものを選んだ。

派手な演出や奇抜な飛び道具はない。

でも、一音で伝えたいニュアンスがそのまま届くように組んでいる。

◆ 背景にあるプレイスタイル

影響を受けたのは、トモ藤田さんのようなタッチとタイム感で勝負するプレイヤーたち。

クラプトンやフルシアンテ、メイヤーにも共通する、

“弾かない間”を音楽にする余裕と間合いに、強く惹かれてきた。

このボードは、そういったプレイを支えてくれる。

音を詰め込むんじゃなく、間を活かす。

アコースティックとのユニゾンで、その“間”が効いてくる。

◆ おわりに

この足元にあるのは、必要最低限。

だけど、どれもが「ここにいてくれ」と思えるやつばかり。

何を語り残すか迷ったけど、

自分にとってギターを語ることは、この足元を語ることと同義だった。

“ただ鳴らす”を超えて、“伝える”ための足元。

これが、今の自分の立ち位置。